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船と同じ名を持つラーゼン=ウルクナクトが、エスク=ソーマとしての主君であるセツナ=カミヤと行動を共にすると言い出したことで、ネミアの人生もまた、決まった

ネミアは、“雲の門”が東帝国の支配下に入ったときから、その人生のすべてをラーゼンに捧げるつもりでいたのだから、彼が東帝国を離れ、セツナの家臣に舞い戻ると決めた以上は、その判断に従う以外の選択肢はなかった

 元々の主君の元へ舞い戻るというのだ

東帝国に付き従うよりはずっとよかったし、元々、彼が東帝国に従属していたのだって、ネミアたち“雲の門”が人質に取られていたからにほかならない

記録上、ラーゼン=ウルクナクトは戦死し、ネミアたち“雲の門”幹部もニアフェロウにて西帝国に捕縛され、処刑されたことになった

そうすることで、“雲の門”の構成員たちの人質としての価値を皆無としたのだ

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となれば、東帝国も“雲の門”人員の確保に無駄な手間をかけることはなくなるだろうし、利用価値のないものたちを監視することもなくなるだろうと考えられたからだ

 ラーゼンやネミアたちが自由になるには、それ以外の方法はなかった

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 仮にラーゼンやネミアたちが生きたまま、西帝国に降ればどうなったか

東帝国によって、見せしめに“雲の門”の構成員たちが処断されたかもしれないのだ

さすがにそれでは、ネミアたちも西帝国には降れないし、ラーゼンも身動きが取れない

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ラーゼンとしては、なんとしてもセツナの家臣に戻りたいという想いがあり、そのためには自分を戦死扱いしてもらう以外にはなかったようだ

そして、ネミアたちもそれに便乗した

それは、ネミアたちが自由になるためというよりは、東帝国領にいる“雲の門”構成員たちの無事を確保するためだったが

 そうして自由の身となったネミアたちは、ラーゼンともどもセツナの配下になった

西帝国に降り、西帝国の戦力に組み込まれるよりは、そのほうがいいだろうというラーゼンの意見に従ったまでのことであり、それ以上に深い考えはなかったが、実際、西帝国の戦力として前線に送り込まれるよりは遙かに好待遇なのはいうまでもないことだ

ラーゼンに同行し、方舟に乗っているネミアを除く、元“雲の門”幹部や構成員百名あまりは、現在、西帝国帝都において丁重に扱われている